蒸着の種類 |
蒸着の説明 |
1.ダイレクト蒸着 |
通常行うべきアンダーコートを行わないで、成形品に直接蒸着を施す工法。
プラズマ電流を備えた蒸着機を用いてプラズマ放電で成形品を表面改質することにより、通常では密着が得られない蒸着膜の密着を得ることが出来ます。アンダーコートの塗装工程が省かれることにより、一般外観の塗装不具合(ゴミ・ブツ等)が激減し、非常に高い歩留まりを得ることが出来ます。
但し、成形品で鏡面出しをする必要があるため、樹脂材質が制限される他、金型及び成形品の管理には特に慎重を期す必要があります。

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2.プラズマ重合 |
通常行うべきトップコートを行わないで、蒸着機中で蒸着保護膜まで生成する工法。
プラズマ電源を備えた蒸着機を用いて、蒸着膜成膜後、真空中にモノマーガスを導入し、プラズマ重合を行うことにより、蒸着膜上にさらに保護膜を生成することが出来ます。それによりトップコート工程が不要となるため、一般外観の塗装不具合(ゴミ・ブツ等)が激減し、非常に高い歩留まりを得ることが出来ます。
重合膜は透明のため、シルバー仕上げの製品には対応できますが、色付けが必要な場合はトップコートでの対応となります。
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3.スパッタリング |
真空蒸着では、蒸発物(通常はアルミニウム)にフィラメントにセットし、発熱させて融解させ蒸発させるため、高融点の物質は蒸着には不向きと言われてます。スパッタリングは、蒸着とは全く異なり、マグネトロンと電極を用いて蒸発源の分子を放出させる方式のため、蒸着では不向きな物質(ステンレス・銅・真鍮等)も製膜することが出来ます。金属の色調そのものが表面に現れるため、着色した物とは全く異なる非常に深みのある質感に仕上がります。

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4.ハードコート蒸着 |
特殊工法及び専用塗料の開発により、通常の蒸着より飛躍的に表面強度を高め、今まで蒸着では不可能といわれていた部材にも蒸着を使用することが出来ます。
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